#023 お家を買うベストタイミングは?

住宅建築、建売購入を検討されている方、そしてお家を建てられた方も皆様こんにちは。
日本、世界の経済状況をみながら、最近の住宅業界について考えることが増えてきている笠木です。

私たちの取り巻く環境はデフレからインフレ(スタグフレーション)へと間違いなくシフトしていること、ご体感されていると思います。

住宅業界は2021年のウッドショック、ウクライナショックなどで木材が高騰し、その後、原材料、人件費、輸送費の高騰などにより、コロナ前から比べると間違いなく3割以上、原価が上がっています。体感的には4割近くなっているのではないかと思っています。

大手住宅メーカーさんも80~100万円/坪程度だったのが、100万円以上~/坪になっています。お客様様の情報ですと、日本でトップブランドのとある住宅メーカーさんは総額6,000万円~地場の工務店でもよっぽど安い土地でない限り、総額4,000万円~になるかと思います。土地価格が高騰している今、土地からの注文住宅はますます資金的に厳しくなると予想されます。

今後も物価が下がる兆しはなく、電気代、ガソリン代の高騰もあり、間違いなく物価は上がっていきます。
さらに住宅ローン金利上昇の可能性もあるので、

新築住宅を建てることのできる方

建てることが出来ない方

二極化が、残念ながら進んでいくと思っています。

そこでタイトルに戻りますが、お家を建てる一番良いタイミングはいつか?というお話しです。

私も住宅業界に身を置き、15年以上になりますが、当時から言われているのが、

「建てたいと思った時が、一番のタイミング」

展示場や見学会など行かれた方は、何度も聞いたことのある言葉と思います。
私も耳にタコ状態ですので、あまりこの言葉を言いたくないので、お客様にはあまり言いませんが、
これから先も、家は早く建てることが一番良いタイミングと思っています。

整理ベタなので、下記にポイントだけ箇条書きします。

①建築費は上がり続ける。

①参考サイトで住宅の建築費指数を下記で見ることができます。ここ10年でみると、2015年~2018年まではほぼ横ばいです。
https://www.kensetu-bukka.or.jp/indexgraph/k-city10.html?city=10&type=19&index19=1&year=2015
コロナ前の2020年に5%ほど上がっています。これは消費税が8%→10%になった年でもあるので、消費税の影響が大きいと推測されます。
その後、2021年のウッドショックを皮切りに、毎年10%程度上がっていき、2024年1月に10年前より36%ほど上がっています。
(前述した私の体感「4割近く」はぴったり当てはまっているので、悲しいけど嬉しいです)
上述しましたが、今後も建築費は間違いなく上がりますので、住宅建築は早ければ早い方が良いです。

②住宅ローン金利の上昇。

住宅ローン金利には大きくは変動金利と固定金利の二つがあります。
銀行さんによって、金利の変動を左右するものは多少違いますが、

変動金利は「短期プライムレート」

固定金利は「国債の長期国債」

の金利によって決定されます。

すでにご存じのように、国債は先日一瞬ですが1.0%を越えたりして、
フラットをはじめ、固定金利は上昇しています。

また、変動金利はまだ短期プライムレートの変動は見られませんが、事業者への新規貸し出し金利を上げる銀行さんも出てきているため、変動金利優遇(引き下げ額)の減少なども始まり、来年~数年先には上がると私は予想しています。


ちなみにフラット35も下記の参考サイトの通り、数年前から上がり続けています。

(参考サイト)ARUHIさん
https://www.sbiaruhi.co.jp/rate/transition

10年ほど前は火災保険料は35年一括で入ることが出来ました。
2015年には最長10年、それが2022年には最長5年となり、今現在新築された方は、5年ごとに火災保険料が発生します。

また、2024年10月にはまた火災保険料が値上がりします。
これは温暖化などの影響による、台風や大雨の影響で毎年のように大きな災害が発生し、それに伴う保険金の支払いが大きくなっているためです。ゴールドオンラインさんの記事によると保険会社の火災保険事業は赤字らしいです。

(参考サイト)ゴールドオンラインさん
https://gentosha-go.com/articles/-/56763

(参考サイト)FLP保険の扉さん
https://www.f-l-p.co.jp/knowledge/98361

今後も台風や水害、南海トラフなどの大災害によって、火災保険は間違いなく上がります。

建築費や金利上昇に伴い、新築のアパート・マンションもその家賃に反映されています。
別府市の新築の賃貸アパート、マンションの家賃も3LDKで10万を超えるものも出てきています。
大家さんの利回りで価格は決定されますので、こちらも上昇していくと予想されます。
(古い賃貸物件は大丈夫と思いますが、市場に便乗して値上げするところもあるかもしれませんね。)

お子様が生まれ、引っ越そうと考えた時に、やはり新しいアパートやマンションに引っ越したいと思います。
例えば、新築で立地も内装もいい8万円のマンションに引っ越ししようと思うと、
敷金・礼金・仲介手数料で約24万円+月の家賃8×12=96万円。初年度で120万円。毎年96万円発生します。
この96万円はもちろん大家さんへ支払うのですが、全ては大家さんの事業ローンの元金と金利、そして利益のためのものです。
家を建てるタイミングを1年、2年先へと延期すればするほど、資金はなくなっています。
そしてその96万円を先に新築をすれば、住宅ローンに充てることができ、自分の資産となりますので、金利も考えれば96万円以上の価値があります。

また、新築でオール電化、エコキュート、そして高気密・高断熱のお家であれば、水道光熱費も安くなります。
ちなみに6月にも電気代はあがりますので、円安が今後も進めばさらに電気代は上がると予想されます。

まとめ

土地も建物も高くなっていて、金利も上がるかもしれないからしばらく待とうと思っている方が大半だと思います。
ただ、上記のように、インフレ下では待てば待つほどイニシャルコスト、ランニングコストともに高騰していきます


逆を言えば、早く建てるほど、家の価値は上がる可能性もあります
例えば、毎年0.5%土地・建物の価値が上がる場合、10年後には5%、20年後には10%不動産が価値が上がって可能性もあります。
もちろん、10年後の基準に適応している高気密・高断熱、そして高耐久な家であることが前提条件です。
住宅ローンも金融資産と考えることができますので、高性能な家を早く建て、次世代につなげていくことが大切かと思っております。

住宅購入・建築を悩まれている方は、お気軽にご相談下さい。


長文を最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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